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あの夏が飽和する。(Cover) - Cereus.mp3

あの夏が飽和する。(Cover) - Cereus.mp3
[00:00.000] 作词 : カンザキイオリ ...
[00:00.000] 作词 : カンザキイオリ
[00:00.020] 作曲 : カンザキイオリ
[00:00.040]
[00:12.043] 「昨日人を殺したんだ」
[00:15.916] 君はそう言っていた。
[00:18.295] 梅雨時ずぶ濡れのまんま、
[00:21.153] 部屋の前で泣いていた。
[00:23.348] 夏が始まったばかりというのに、
[00:27.158] 君はひどく震えていた。
[00:29.428] そんな話で始まる、あの夏の日の記憶だ。
[00:38.096]
[00:53.047] 「殺したのは隣の席の、いつも虐めてくるアイツ。
[00:58.597] もう嫌になって、肩を突き飛ばして、
[01:01.702] 打ち所が悪かったんだ。
[01:03.904] もうここには居られないと思うし、
[01:07.036] どっか遠いとこで死んでくるよ」
[01:09.407] そんな君に僕は言った。
[01:12.346]
[01:12.594] 「それじゃ僕も連れてって」
[01:14.280]
[01:14.558] 財布を持って、ナイフを持って、
[01:17.411] 携帯ゲームもカバンに詰めて、
[01:20.061] いらないものは全部壊していこう。
[01:25.611] あの写真も、あの日記も、
[01:28.018] 今となっちゃもういらないさ。
[01:30.681] 人殺しとダメ人間の君と僕の旅だ。
[01:41.031]
[01:41.316] そして僕らは逃げ出した。
[01:44.046] この狭い狭いこの世界から。
[01:46.586] 家族もクラスの奴らも何もかも全部捨てて君と二人で。
[01:52.270] 遠い遠い誰もいない場所で二人で死のうよ。
[01:56.809] もうこの世界に価値などないよ。
[01:59.971] 人殺しなんてそこら中湧いてるじゃんか。
[02:02.813] 君は何も悪くないよ。君は何も悪くないよ。
[02:08.377]
[02:23.605] 結局僕ら誰にも愛されたことなどなかったんだ。
[02:29.374] そんな嫌な共通点で僕らは簡単に信じあってきた。
[02:34.646] 君の手を握った時、微かな震えも既に無くなっていて、
[02:40.211] 誰にも縛られないで二人、線路の上を歩いた。
[02:45.185]
[02:45.455] 金を盗んで、二人で逃げて、
[02:48.085] どこにも行ける気がしたんだ。
[02:50.559] 今更怖いものは僕らにはなかったんだ。
[02:56.109] 額の汗も、落ちたメガネも、
[02:58.862] 「今となっちゃどうでもいいさ。
[03:01.370] あぶれ者の小さな逃避行の旅だ」
[03:12.136]
[03:12.148] いつか夢見た優しくて、誰にも好かれる主人公なら、
[03:17.094] 汚くなった僕たちも見捨てずにちゃんと救ってくれるのかな?
[03:22.678] 「そんな夢なら捨てたよ。だって現実を見ろよ。
[03:27.343] シアワセの四文字なんてなかった、
[03:30.603] 今までの人生で思い知ったじゃないか。
[03:33.743] 自分は何も悪くねえと誰もがきっと思ってる」
[03:39.129]
[03:54.185] あてもなく彷徨う蝉の群れに、
[03:57.570] 水も無くなり揺れ出す視界に、
[04:00.213] 迫り狂う鬼たちの怒号に、
[04:02.673] バカみたいにはしゃぎあい
[04:05.133] ふと君はナイフを取った。
[04:07.097] 「君が今までそばにいたからここまでこれたんだ。
[04:11.325] だからもういいよ。もういいよ」
[04:13.691]
[04:14.003] 「死ぬのは私一人でいいよ」
[04:16.177]
[04:26.169] そして君は首を切った。
[04:28.058] まるで何かの映画のワンシーンだ。
[04:30.701] 白昼夢を見ている気がした。
[04:33.577] 気づけば僕は捕まって。
[04:35.982] 君がどこにも見つからなくって。
[04:38.764] 君だけがどこにもいなくって。
[04:41.616]
[04:41.853] そして時は過ぎていった。
[04:43.980] ただ暑い暑い日が過ぎてった。
[04:46.522] 家族もクラスの奴らもいるのに
[04:49.416] なぜか君だけはどこにもいない。
[04:52.317]
[04:52.567] あの夏の日を思い出す。
[04:54.543] 僕は今も今でも歌ってる。
[04:57.108] 君をずっと探しているんだ。
[04:59.894] 君に言いたいことがあるんだ。
[05:03.018]
[05:03.268] 九月の終わりにくしゃみして
[05:05.282] 六月の匂いを繰り返す。
[05:07.906] 君の笑顔は
[05:09.544] 君の無邪気さは
[05:10.914] 頭の中を飽和している。
[05:13.397]
[05:13.655] 誰も何も悪くないよ。
[05:15.719] 君は何も悪くはないから
[05:18.479] もういいよ。
[05:20.144] 投げ出してしまおう。
[05:22.072]
[05:22.249] そう言って欲しかったのだろう?
[05:24.306] なあ?
[06:11.603]
展开