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あの夏が飽和する。 - covered by 天音かなた - 天音かなた.mp3

あの夏が飽和する。 - covered by 天音かなた - 天音かなた.mp3
[00:07.10]「昨日人を殺したんだ」 [00...
[00:07.10]「昨日人を殺したんだ」
[00:09.46]君はそう言っていた
[00:12.40]梅雨時ずぶ濡れのまんま
[00:14.46]部屋の前で泣いていた
[00:17.64]夏が始まったばかりというのに
[00:20.35]君はひどく震えていた
[00:22.82]そんな話で始まる
[00:25.15]あの夏の日の記憶だ
[00:28.14]
[00:47.02]「殺したのは隣の席の
[00:49.46]いつも虐めてくるアイツ
[00:52.23]もう嫌になって
[00:53.42]肩を突き飛ばして
[00:54.92]打ち所が悪かったんだ
[00:57.62]もうここには居られないと思うし
[01:00.35]どっか遠いとこで死んでくるよ」
[01:03.10]そんな君に僕は言った
[01:05.33]「それじゃ僕も連れてって」
[01:08.37]財布を持って ナイフを持って
[01:10.96]携帯ゲームもカバンに詰めて
[01:13.61]いらないものは全部壊していこう
[01:19.01]あの写真も あの日記も
[01:21.66]今となっちゃもういらないさ
[01:24.25]人殺しとダメ人間の
[01:28.00]君と僕の旅だ
[01:35.11]そして僕らは逃げ出した
[01:37.39]この狭い狭いこの世界から
[01:40.35]家族もクラスの奴らも何もかも
[01:43.05]全部捨てて君と二人で
[01:45.73]遠い遠い誰もいない場所で二人で死のうよ
[01:50.35]もうこの世界に価値などないよ
[01:52.93]人殺しなんてそこら中湧いてるじゃんか
[01:56.41]君は何も悪くないよ
[01:59.09]君は何も悪くないよ
[02:02.48]
[02:17.76]結局僕ら誰にも愛されたことなど無かったんだ
[02:22.48]そんな嫌な共通点で
[02:25.07]僕らは簡単に信じあってきた
[02:28.46]君の手を握った時
[02:30.24]微かな震えも既に無くなっていて
[02:33.69]誰にも縛られないで二人
[02:36.07]線路の上を歩いた
[02:39.01]金を盗んで 二人で逃げて
[02:41.70]どこにも行ける気がしたんだ
[02:44.41]今更怖いものは僕らにはなかったんだ
[02:49.66]額の汗も 落ちたメガネも
[02:52.30]「今となっちゃどうでもいいさ
[02:54.68]あぶれ者の小さな逃避行の旅だ」
[03:05.78]「いつか夢見た優しくて
[03:07.85]誰にも好かれる主人公なら
[03:11.04]汚くなった僕たちも見捨てずに
[03:13.80]ちゃんと救ってくれるのかな?」
[03:16.43]「そんな夢なら捨てたよ
[03:18.40]だって現実を見ろよ
[03:20.28]シアワセの四文字なんてなかった
[03:23.68]今までの人生で思い知ったじゃないか
[03:27.05]自分は何も悪くねえと
[03:29.80]誰もがきっと思ってる」
[03:35.38]
[03:48.32]あても無く彷徨う蝉の群れに
[03:51.04]水も無くなり揺れ出す視界に
[03:53.64]迫り狂う鬼たちの怒号に
[03:56.37]バカみたいにはしゃぎあい
[03:58.09]ふと君はナイフをとった
[04:00.31]「君が今までそばにいたから
[04:02.80]ここまでこれたんだ
[04:04.64]だからもういいよ
[04:05.98]もういいよ
[04:07.00]死ぬのは私一人でいいよ」
[04:10.07]
[04:19.06]そして君は首を切った
[04:21.35]まるで何かの映画のワンシーンだ
[04:24.43]白昼夢を見ている気がした
[04:27.13]気づけば僕は捕まって
[04:29.62]君がどこにも見つからなくって
[04:32.46]君だけがどこにもいなくって
[04:35.12]そして時は過ぎていった
[04:37.39]ただ暑い暑い日が過ぎてった
[04:40.34]家族もクラスの奴らもいるのに
[04:43.03]なぜか君だけはどこにもいない
[04:45.75]あの夏の日を思い出す
[04:47.91]僕は今も今でも歌ってる
[04:50.99]君をずっと探しているんだ
[04:53.68]君に言いたいことがあるんだ
[04:56.31]九月の終わりにくしゃみして
[04:58.69]六月の匂いを繰り返す
[05:01.43]君の笑顔は
[05:02.78]君の無邪気さは
[05:04.26]頭の中を飽和している
[05:07.10]誰も何も悪くないよ
[05:09.67]君は何も悪くはないから
[05:12.45]もういいよ
[05:13.40]投げ出してしまおう
[05:15.06]そう言って欲しかったのだろう なあ?
[06:08.00]
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